具体的なTOEFL学習法

それでは、どんな英語を聞けばよいのでしょうか。

それは市販のTOEFLの教材に付属のCDが一番です。
TOEFLのリスニング問題はネイティブのナチュラルなスピードで
出題されますから、普段からそのスピードのもので学習したほうがよいです。

日本で販売されている英語教材は「聞き取りやすく」収録されているものが
多いのですが、そういった日本人向けの「ゆっくりとした英語」は海外生活の
中では役に立ちません。
誰もそんなゆっくりとしたスピードでは話してくれないからです。

教材を買いまくっては予算だキビシイという場合はテレビやラジオの英語講座、
ニュースや映画の副音声などで聞く量を確保してください。

リスニング学習の際に注意しなければならないことはボキャブラリーです。
知らない単語を何回聞いても、意味を理解するのは難しいことがあります。
文脈上から予想できることもありますが、あまりに貧困なボキャブラリーで
英語をききまくっても、その都度、単語の意味を調べるのが苦痛になって
きて、効率が悪くなってきます。

リスニング学習を始めた最初の段階では、「速すぎて何を言っているのか
サッパリ分からない」と感じることでしょう。しかも、読めば「なぁんだ。こんな
簡単な文だったのか」ということがよくありますから悲しなったりします。

ゆっくり発声された英語とナチュラルスピードで発声された英語では、
同じ文章でも違って聞こえます。違って聞こえるのは、スピードの違い
ばかりではなく、実際に違う発音で発声されているからです。

以下にリスニングの際に気をつけるべきことをまとめてみました。

1.音と音のつながり

例えば「take off」という熟語を見てみましょう。
1語ずつ敢えてカタカナ表記すると「テイク オフ」ですね。
しかし、実際の英語では語と語の音がくっついて「テイコフ」となります。
このように語と語の音がくっついて発音されることが、意味のひとかたまり単位
だけでなく、あらゆる箇所で起こってきます。例えば、

「should have been」は「シュダビィン」みたく聞こえますよね。

頭の中で「take off」=「テイク オフ」という音声認識だと、「テイコフ」
と耳から聞こえてきたときに「take off」だと認識できません。

2.リズムの違い

英語では日本語以上に「イントネーション」が重要視されます。
音の強弱が日本語よりも激しいのです。このリズムの違いを頭で
認識していないと、自分の頭の中でのリズムと、実際に発声された
ネイティブの英語のリズムが違ったりして、リスニングをする際に
リズムのズレ
が生じ、聞き取るのがシンドクなります。

3.子音について

「take」という語を敢えてカタカナ表記すると「テイク」と
書きましたが、説明上、本当に「敢えて」書いたのです。

「テイク」の「ク」は日本語の「ク」とは違います。発音記号で表すと
「take」の「ク」は[k]。の日本後の「ク」は[ku]です。
英語の「ク」には[u]という母音がはいっていません。違う音なのです。
こういった子音は発音される際に省略されることが多いです。
実際に「take」を発音する際は「テイ」というふうに、「ク」という子音は
発音したかしてないか分からないほどです。
カタカナ英語ばかりで学習しているとこういった不必要な母音が
頭にこびりついてしまいます。
そうなると英語の正しいリズムについていけなくなります。
「take」1語だけ見ている今とは違って、文単位でみると
「子音が省略されて発音される箇所」が多くなるからです。


4.フラッピング

「フラッピング」とは、早い英会話文の中において「t」や「d」
「日本語のラ行」のように発音されてしまう現象です。

「better」、「water」は、カタカナ表記すると
「ベラー」、「ワラー」と聞こえてきます。
「What a pleasant morning!」(いい朝だなぁ!)という感嘆文の
「What a 」も「ワラ」と発音されます。

5.英語の語順で理解する

受験英語では英文を読む際に、スラッシュをいれて文節を分かりやすくしたりして、
その後、英文を後ろから訳してしまっていた人が多いようです。

そういった人は、その弊害で、英語を語順通り頭から理解するのが
ニガテになっています。

リスニングは「音声」を聞くものですから、次々と宙に浮かんでは消えていきます
スラッシュを入れることもできなければ、後ろから訳しているヒマもありません。
つまり、聞こえてくる順に理解していかなければ、ついていくことができないのです。

英語には「5文型」というものがあります。語順通りに理解するためには、
リスニングの勉強を始める前に文型の基本をある程度押さえていた方が楽です。

6.表現パターンを増やす

我々日本人が普段の会話で日本語を聞く際、一時一句もらさずに全ての
音声を聞き取っているわけではないと思います。
声が小さい人と話していて、ちょっとくらい聞き取れない箇所があっても
表現のパタ−ンをたくさん知っているので、聞き取れなかった箇所も
推測で分かりますよね。

それと同じで、英語でも表現を多く知れば知る程、ちょっとぐらい聞き取れない
ところがあっても、カバーできる
ことが多くなり楽になります。




以上のことを解決するためには、まずは5文型とボキャブラリーの学習を始め、
平行して「聞いて」「音読」することです。

ちなみに発音の学習をするとリスニング学習が断然楽しくなり、また、
聞き取りやすくなります。(有)マトリモニアルサービスという会社の
「驚くほど英語発音がきれいになるビデオ」という教材があるのですが、
この教材はとても分かりやすく、オススメです。日本人には難しい
「R」と「L」の違いを含め、さまざな発音をキレイにできます。


リスニングは毎日がんばっていれば、必ず成果になってあらわれます。
最初は文の大意をつかむのが精一杯だったりしますが、上達してきたら、
なるべく細かい内容にも注目して理解するようにしたり、文法的な観点からも
チェックするようにしたりすると学習効果が高まります。

4つのスキルには相関関係があるので、リスニングが上達してきたと
感じたら、次は「読む」学習のほうへ、勉強時間の比重を移していくと
よいでしょう。


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